本作「バナナにげる」のバナナたちはバナナジュースになるという運命に立ち向かうため、散り散りになって逃げていきます。 辛く悲しい別れのストーリーかと思いきやファンタジックな展開が連続します。 現実社会に目を向けると、戦争や災害から逃げる人、腐敗した組織から逃げる人、仮想現実へ逃げる人、たくさんの逃げる人がいます。 悲惨なニュースを知ると、自分自身も逃げる人なのだと感じます。何故なら逃げなくてはならない状況は誰にでも起きうるからです。そしてまさに今この瞬間がその時なのかもしれません。 この絵本は逃げる人へ捧げる讃歌であり遁走曲です。 さあ、みなさまごいっしょに「さよならバナナ!